平成17年第2回定例会 代表質問 おぐら利彦
私は、自民党議員団を代表して、区長並びに教育委員会に質問いたします。何とぞ誠意あるご答弁をよろしくお願いいたします。
去る4月25日に兵庫県尼崎市のJR西日本福知山線で起きた脱線事故は、107人の死亡者と549人の負傷者を出す大惨事となりました。ここに改めて亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに負傷された方々の一日も早い回復をお祈りし、事故に合われた関係者の皆さんに心よりお見舞い申し上げます。
この事故の直接原因はカーブでのスピードの出し過ぎによるものですが、それを引き起こしたもう一つの原因は、効率化の面だけにこだわり過ぎた経営方針による無理なダイヤ編成と社員教育にあるとも言われています。最近、この事故だけでなく、飛行機や自動車等でも人為的なミスが生じていますが、交通事故は人命に係わるケースが多いだけに、より慎重な対応を望みたいことを申し上げ、質問に入らせていただきます。
まず、最初に災害発生時の救急医療体制についてお伺いいたします。
災害に対する備えは、日頃から防災体制をしっかりと確立しておくことであります。それには、区をはじめとした各種行政機関、鉄道や電信電話会社などの公共機関、そして医師会や歯科医師会などの公共的団体が連携協力して、円滑な活動ができる組織を築いておくことであります。またそれ以上に肝心なことは、区民一人一人が災害に対する意識を持ち、自分の安全は自分で守ることの必要性を認識していることであると思います。
区を中心とした防災体制は、「新宿区地域防災計画」が策定されており、その計画も毎年防災会議で検討され、必要に応じての修正が加えられて現状に適合した計画となっております。また、この計画が円滑に実施できるための訓練も行われ、防災に対するその取り組みは怠りないところであります。そして、区民の意識に対する働きかけも日頃からなされており、特に地震防災に関しては、家屋等の耐震助成も実施されて、これまた行政努力がなされているところであります。
他方、完全な災害予知はその時期も規模も現状ではまだ不可能であり、災害、とりわけ地震災害は突然われわれを襲います。われわれ個々人のこれら災害に対する完全な防禦は、現状では無理であります。したがって、残念ながら人的・財産的被害が生ずることは避けられないものと覚悟せざるを得ません。財産的な被害は取り返すことも不可能なことではありませんが、人的な被害は生命の危険を伴い取り返しのつかない場合が多々あります。それだけに災害発生時の救急医療体制はもっとも重要な課題だと考えます。
この災害時の医療体制に関して地域防災計画では、区レベル、都レベル、広域レベルの3段階の活動体制となっており、区レベルでの対応は災害現場及び避難所での救急医療や応急措置の初期対応となっています。そして、この体制は区、医師会、歯科医師会、薬剤師会、柔道接骨師会、都福祉保健が当たることとなっており、医師会、歯科医師会、薬剤師会、柔道接骨師会は、それぞれ医療等の救護班を編成することとし、区とそれぞれに協定を結び、区の要請に応じて要員を団体がそれぞれ派遣し、ことに当たることとなっています。どの救護班もそれぞれに重要ですが、特に医師会の対応は生命の危機に瀕している事例に対応する場合が多いと考えられ、最も重要ではないかと思われます。
そこで、医師会との協定を見てみますと、医師会は救護活動組織に基づく医師・看護士・補助事務の若干名からなる救護班を編成して避難所及び災害現場に設けられた救護所において、医療救護に当たることになっています。その医療救護所は今のところ区内に10か所設けられることになっていますが、医師会はこの全てに対応できるのでしょうか。災害発生時には、医療ボランティアも期待できるでしょうし、また現場での緊急応急措置を必要とする呼吸停止者については、現場で対応できるように人口呼吸や心肺蘇生技術マスターの奨励を区で行っています。このような救急医療救護も考えられますが、基本的には救護班の充実が必要だと思いますし、救護所も10か所で十分か心配でもあります。しかもその救護所の充実は医師会の協力に頼る以外に方法はないように思います。
そこで、現在の医師会の協力体制はどうなっているのか、また、現在の医療体制のさらなる充実の方策はとれないのか、お伺いいたします。
つぎに、収入未済についてお伺いいたします。
監査委員では16年度の行政監査として、特別区民税・軽自動車税、国民健康保険料、介護保険料の収入未済を取り上げ、その監査結果をこの2月に発表されました。これらの収入未済を行政監査として取り上げられたことは大変意義あることと評価します。
この中の特別区民税は区政運営の柱となる財源であり、国民健康保険料は健康を守る制度の、介護保険料は介護制度のそれぞれ基本となるものであります。したがって、区民は進んでその納入義務を果たさなければならないことが、何よりも求められているものであります。
その納入状況は、納入方法が特別区民税、国民健康保険料、介護保険料とそれぞれ異なっており、一概に云々することはできませんが、23区の他区に比べると当区は低い収入率となっています。これは、当区は転出者が多く課税時また納入時には納入義務者が、既に区内に住んでいないこと、単身者世帯が多いこと、外国籍区民が多いことなど、新宿特有の難しい条件があることが影響しているとも考えられます。しかし、このことで、現状を容認できるものではないと思います。
これらに対する対応として、区当局でも税務、国保で徴収嘱託員制度を設けて、徴収専門員での納入促進策がとられております。その効果か、特別区民税の収入率はここ数年では向上しております。健康保険料は一時向上しましたが、ここ2年程は若干下降気味ではありますが、この傾向は23区全体でもそのようであり、これは全体的な傾向のようであります。この制度以外にも種々徴収努力がなされていることも承知しております。
監査委員の監査意見では、国税をも含めた税制度の専門知識を有する職員の配置が望ましいこと、徴収嘱託職員についても、担当地区の一定期間での交代を行うこと、納入方法についても普通徴収分の口座振替による納入の促進を図ること、また、滞納整理についても極力早い時期での徴収努力など、いずれももっともと思われる指摘がされております。これらの指摘への対応は、現在の厳しい職員定数や人事制度の下では大変困難を伴うことと思いますが、これら特別区民税、国民健康保険料、介護保険料が有している意味の重大さを考えたときに、また区民負担の公平性・平等性の観点からも看過できることではなく、さらなる収入向上に取り組んでいただきたいと要望するものであります。
そこで、区長にお伺いいたしますのは、この行政監査結果報告をどの様に受け止められておられるのか、また、これからのさらなる収入努力にどの様に取り組んでいかれる積もりかであります。
非常に厳しい問題だと思いますが、積極的なご答弁をよろしくお願いいたします。
つぎに、介護保険制度の介護予防についてお伺いいたします。 介護保険制度が12年度に発足して5年が経過し、本年度はその見直しの年であり、国会でも改正案が審議され、先月に衆議院を通過して、現在参議院で審議されているところであります。
当区の状況は、昨年4月現在での第1号被保険者の要支援・要介護の認定率をみてみますと、23区平均が15%に対し当新宿区は18%と高く、それだけ介護保険制度の利益を受けている度合いが高いと言えるようであります。また、介護施設についても学校統合による跡地を活用した民営施設の開設など充実されています。これらの充実は制度発足に向けての準備段階からの取り組みの成果であると評価しています。
このような介護サービスの面での充実は、制度の目的からしても当然必要なことではありますが、援助サービスの充実だけが、本当に高齢者のためになることでしょうか。真に快適な生活を送ることは、肉体的にも精神的にも自立した生活が送れて、はじめて感じられることではないでしょうか。そうだとするならば、介護支援を受けないですむように、また、介護支援を受けてもそこから元に復し、自立した生活ができることが高齢者にとって必要なことではないでしょうか。国会で審議中の介護保険法改正案にも介護予防サービスが新たに盛り込まれているようでもあります。
この介護予防に関して要介護にならないようには、誰もが日頃から気を付けることですが、一端要支援・要介護になったときに、そこからの回復、いわゆるリハビリは大変な苦痛を伴う努力が必要なことであり、強い意思が必要なことであります。それでも快適な生活を営むためには、その努力は必要なことであり、真に人として幸せな生活を送るためには欠かせないことであると思います。
これらの介護予防及びリハビリに対する当区の取り組みは、機能訓練や骨粗しょう症予防検診などの保健センター事業、元気館の開設等の取り組み、また、清風園の介護予防トレーニング教室や介護保険サービスの通所リハビリサービス、訪問リハビリサービスの提供など幅広く多種多様な取り組みがなされております。これらはそれとして十分評価に値する取り組みですが、介護予防ということを高齢者のみならず、多くの区民の意識高揚を図るためのPRも、また必要なことではないかと思います。介護保険制度は高齢者だけが対象で、高齢者だけが考えればいいのだというのでなく、若い世代も高齢に達してから何時までも元気で自立した生活ができるために、若い時から高齢者となった時の健康を考えておくことが大事であります。そのためにも介護予防の大切さの周知が重要であると考えます。それには、区民に介護予防ということが分かり易いような方法、例えば「介護予防係」のような誰にでも直ぐにそれと分かる組織を設けて、そこで集中的に担当し、その周知徹底に当たることにしてはどうかと思いますが如何でしょうか。
そこで、お伺いいたします。
区長は、現在の介護事業の中で介護予防について、どのような位置づけで取り組まれてこられたのでしょうか、また、これからどのように取り組まれるのかも併せてお答えください。
つぎに、清掃事業についてお伺いいたします。
清掃事業は12年に都から区に移管されて5年が過ぎました。来年度18年度には従事職員の身分も都職員から区職員へと変わり、名実ともに完全に区の事業となります。
この間、当区においても順調に事業は進められてきました。清掃事業に関する環境は、区内に予定されていた清掃工場の建設がゴミの減量により中止となったように変わりつつあります。このような変化にも意を用いる必要もあろうかと思います。
ゴミの発生量は、人口や事業所数の増減によって影響するところが大きいと思います。当区の住民登録人口は13年以降増加しており、外国人登録者も増加しています。また、昼間人口は横ばいであり、事業所数は減少気味ですがその従業者数はさほど減少しておりません。これらの条件からはゴミの量は増えてもおかしくありません。しかし、ゴミ収集量は可燃、不燃、粗大とも減少しております。他方資源回収の方は、集団回収は増加しておりますが、分別回収と拠点回収の総計では減少傾向を示しております。これらからすると、個人のゴミ発生量がいくらか減少傾向にあるのかとも想像できますが、そうだとするならば、結構なことであります。いずれにしてもゴミの問題は、われわれの生活から生ずることであり、区の事業として、現在も今後も重い課題を抱える事業であると思います。区への移管後、各区ではその区独自のいろいろな取り組みがなされているようであります。その取り組みもまだ試験的な段階が多いようですが、その取り組みは区への移管がされ、より区民の身近な行政事務となったからこそできるのであり、特別区が個々に取り組めば、23通りの取り組みが可能となります。そして、その成功例を他の区が取り入れれば、東京23区全体が統一された最良のゴミ処理が可能となります。そのためにも、各区が積極的に取り組むべきと思います。
ゴミ問題は、資源の無駄を省き、ゴミを極力発生させないことが第一であり、つぎに発生したゴミを可能な限り資源化して再利用することが重要であります。生ゴミについても同様であり、最終的にはわれわれの意識の問題に帰することでもありますが、会社等の事業所も同様であります。
これらを実現するには、家庭ゴミ収集の有料化、分別の多様化とその徹底、ゴミ出しマナーの徹底等も考えられますが、特にマナーについては、マナーを守らない者に対する罰則とはいわないまでも、何らかの制裁的な措置があってもいいのではとも思います。これら全てに直ぐに取り組めることではないと思いますが、限られた地球資源の有効活用の観点からもゴミ減量化への取り組みの必要性は、今後益々その重要性を増すのではないでしょうか。 区への名実ともに完全移管がなされる18年度をさらなる充実の年として、これまでの総括をし、これからの取り組みの方針を検討することも意義あることではないかと思います。
そこで、区長にお伺いいたします。
区長はこれまでの区の取り組みをどのように評価しておられるのか。また。今後どのように進められようとしておらるのかお伺いいたします。
最後に教育委員会に質問いたします。
中山文部科学大臣は、2月の中央教育審議会総会のあいさつで、「教育改革の基本理念」について述べ、「子どもは社会の宝、国の宝」であり、学校や家庭、地域など社会全体で、新しい時代を切り拓く心豊かでたくましい人材を守り育てていかなければならない。わが国が様々な課題を乗り越えて真に豊かで教養のある国家として更に発展していくためには、切磋琢磨しながら新しい時代を切り拓く、心豊かでたくましい日本人の育成を目指し、国家戦略として、教育のあらゆる分野において人間力向上のための教育改革を一層推進していかなければならないと、「人間力向上のための教育改革」を強調いたしました。その上で、次の三点について引き続いての審議を求めました。第一は義務教育など学校教育に係る諸制度の在り方と初等中等教育の教育課程及び指導の充実・改善を含む「今後の初等中等教育改革の推進方策」、第二は「地方分権時代における教育委員会の在り方」、第三は「今後の教員養成・免許制度の在り方」であります。
まず、その第二にあげられた「地方分権時代における教育委員会の在り方」について質問いたします。中教審の地方教育行政部会のなかで「教育行政は、保護者や地域住民の意向を十分に把握し、それを反映して行われる事が必要。また、保護者や地域住民が、学校運営も含め一定の権限と責任を持って教育に積極的にかかわっていくことで教育委員会の改善充実や地域全体の教育力の向上を図っていくことが必要」とありますが、新宿区教育委員会においはこの点について、学校評議員制度の導入や、また、今年度の地区協議会の分科会での検討もされるでしょうが、どのようにお考えか、まず、お聞かせください。特に、一定の権限と責任について新宿区教育委員会としてはどのようにお考えかお願いたします。また、地方分権の進展に伴い、教育委員会は教育行政の責任ある担い手として地域のニーズや状況に応じた特色ある教育行政を行う事が益々期待されてきておりますが、新宿区も少子化による小学校の統廃合や、小学校においてほとんどが単学級であるという問題、または学校によっては日本語を理解できない子どもの割合が非常に高い、など様々な問題を抱えております。このような地域に対して区はどのような姿勢で取り組んでいくのかお答えください。
次に教育委員についてお伺いいたします。皆さん周知の通り、教育委員は人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し見識を有する人のうちから、区議会の同意を得て区長が任命し、その職務は、教育委員会の所管に属する学校その他の教育機関の設置、管理及び廃止に関することなど、区の教育行政にとって大きな権限をもつものであります。しかしながら、前述の中教審の地方教育行政部会のまとめのなかで、「地域住民にとって、教育委員会の役割や活動が余り認知されていない」との問題点と、その要因として「教育委員が地域住民と接する機会が少なく、広報活動や会議の公開も十分でない」と指摘されております。これが当区にすべて当てはまる訳ではありませんが、四谷地区の小学校の統廃合の話し合いで、当時、私は当該校のPTA会長として参加しておりましたが、教育長さん以外の教育委員の方にはお会いする機会もございませんでした。また、昨年度の幼保一元化の時もそうでした。できれば直接お会いして地域の実情もご理解いただくとともに、適切なアドバイスやご指導をいただきたかったと、いまでも思っております。今後、学識もあり、ご経験豊かな教育委員の皆様にはぜひ、もっと地域に入って、地域の実情を踏まえた上でご指導をいただき、新宿区の教育の質を向上させていただけたらと思いますがいかがでしょうか。
三点目の質問は、「今後の教員養成・免許制度のあり方」に関連いたしますが、教員の数と質についてであります。全国的にみると。1971年から1974年の第二次ベビーブームの影響を受け、80年前後に大量採用した教員の退職がここ数年の後にやってきます。新宿区においても、公立小中学校の教員数は54歳から58歳でピークをむかえ、東京都の統計でも、56歳が一番多くなっております。また、東京都において小学生の児童数は昭和31年以降の数字ですが、1979年の106万人をピークに今ではその半数となってしまい
ました。少子化とはいえ、15歳までの人口は全国的に横ばいで推移しております。今後少人数学級や、科目によりますが複数教師による指導、少人数学級指導のますますの普及を考えると教員不足が深刻化することは、避けられないことと思います。この点について教育委員会はどのように対処していかれるのか、また、経験豊かな教員が多数退職することで、早期の教員の人材育成が必要になってまいります。これについては、東京都では教員一人一人の資質・能力を高めることによって、学校全体の「授業力」を向上させるプログラム作成に取り組んでおりますが、新宿区独自で取り組んでいくものがあれば、お聞かせください。学校運営における責任者である学校長・副校長については、子どもたちに教える「授業力」よりも「どのような学校をつくるか」といった主体的な特色ある学校づくりをしていくことが以前にも増して求められ、学校運営という組織的なマネジメント能力が必要不可欠となってまいりました。子どもに教える立場から、学校自体の組織運営をするというまったく違った職能を伸ばしていくために教育委員会としては、どのように指導し、また人材を育成していくのかお答えください。
以上で私の自民党区議団を代表しての質問を終わります。ご静聴ありがとうございました。
区長答弁要旨
おぐら議員のご質問にお答えします。
初めに、福知山線の脱線事故で亡くなられた方々に対しましてご冥福をお祈りするとともに、負傷された方々に心よりお見舞い申し上げます。まず、災害発生時の救急医療体制に関してのご質問ですが、医療救護活動は人命に直結するものであり、最も重要なものと考えております。そこで区は、地域防災計画の中で、新宿区医師会をはじめとする関係機関と協定を結び災害時に即応できる体制を構築しています。医療救護所は、特別出張所管内ごとに1所設けており必要な医療資材を配備しています。医師会では協定に基づき救護所ごとに正副の責任者を定め、それぞれ災害の状況に応じて医療救護班を編成し、救護にあたることにしており、毎年、区と共に防災訓練を行って連携や活動の検証も行っています。また、区内には診療所や病院が多数あり、全体の救急医療体制のなかで対応できるものと考えています。なお、本年度は、地域防災計画の修正も予定しておりますので、必要な見直しについては検討してまいります。
次に収入未済についてのお尋ねです。
ご指摘のように、平成17年2月の行政監査報告において、特別区民税、軽自動車税、国民健康保険料、介護保険料の収入未済について、具体的
かつ貴重なご指摘をいただいております。特別区民税、軽自動車税、国民健康保険料、介護保険料の収入確保は、区政や制度の安定的な運営にとっても、また負担の公平性の観点からも極めて重要なものと理解しています。このため、早速3月から、関連する三課による担当者レベルでの情報交換を開始し、収納率向上に向けた検討に着手いたしました。収納方法については、口座振替による納入の促進を一層推し進めるとともに、軽自動車税、国民健康保険料については来年度からコンビニエンスストアでも収納できるようにするなど、区民の皆さんが納付しやすい環境を整備してまいります。また滞納となった場合には、時を置かずに早期に滞納者と接触を開始してまいります。税務課では新たに東京都との連携による職員の徴収実務能力の向上に努めるとともに徴収事務の効率化を目指した「滞納整理支援システム」の有効活用を図ってまいります。国保年金課では徴収嘱託員への指導を徹底するとともに担当地区の見直しについても検討してまいります。また、介護保険課では口座振替率を高めるため納付相談員の口座振替受付報酬単価を増額するとともに、滞納者の窓口相談の強化に取り組んでいるところです。いずれにしても、関係3課において徴収ノウハウや滞納情報の共有化などの検討を進め、関係部課間の連携を強化しているところであり、今後とも、収納率の向上に積極的に取り組んでまいります。
次に介護予防についてお尋ねです。
介護予防は、要介護状態にならないための重要な取り組みであると認識しております。区はこれまでも、高齢者の皆さんがいつまでも住みなれた地域で「いきいき」と自立した生活が送れるように、生活習慣病予防を推進するとともに健康づくりの拠点として元気館を整備しました。また、平成16年度から清風園で介護予防教室をアクション04事業として開始し、今年度はさらに、小滝橋いきがい館でも同様な事業に取り組んでいます。今後は、介護保険制度の見直しを踏まえ、事業の全区的な展開を推進するとともに、介護予防の重要性について若年層も含めた区民への十分な普及啓発を図ってまいります。また、ご提案のような介護予防を担当する組織の設置も検討してまいります。
次に、清掃事業についてのお尋ねです。
平成12年度の清掃事業の区移管に伴い、新宿区においては、小学校の児童や、日本語学校の生徒などを対象とした環境学習や、地域での様々なイベントを通じて、ごみ減量やリサイクル活動についての普及啓発を行ってきました。また、資源集団回収団体の増加に努めたほか、新宿駅周辺のファーストフード店などが連携して、紙コップのリサイクルを始める取り組みに対し、支援を行っているところです。更に、特色のある事業として、高齢者や障害をお持ちの方を対象とした訪問収集の充実や、引越し時期における清掃事務所での粗大ごみの受入れ、繁華街での事業者への夜間指導などを実施してきました。こうした、地域に密着したきめ細やかな取り組みにより、サービスの向上を図るとともに、着実にごみの発生量を減らしてきました。今後は、循環型社会の実現に向けて、更なる対策が必要です。まず、ごみ減量についての学習や情報提供、キャンペーン等を環境団体や消費者団体と連携して進めていきます。また、集合住宅を主な対象として資源集団回収の拡充を図るとともに、ペットボトルの回収拠点の拡大に努めていきます。一方、新宿区のごみの7割以上は事業系のごみであることから、ふれあい指導班による立入指導などを強化して事業者のごみ減量、リサイクルの促進、ごみ出しルールの徹底を図っていきます。今後とも、区民、事業者、関係団体と協働して、環境への負荷の少ない暮らし方やごみ減量への取り組みを積極的に進めていきます。
教育委員会のご質問に対してお答えします。
教育に対する多様な保護者・地域住民の要請に応えていくためには、保護者・地域住民に対し、学校運営や教育行政への参画を積極的に求めていくことが必要です。教育委員会といたしましても、これまで、学校評議員制度や外部評価を導入し、学校の教育活動の計画・実施に反映するなど、学校運営への区民参加を促して参りました。また、昨年度より、各学校にスクールコーディネーターを配置し、地域と学校が結びつき、地域の教育力の積極的な導入に努めています。今後も、保護者や地域住民の期待に応える十分な教育を行うため、文部科学省が提唱している学校運営協議会制度も視野に入れ、一層保護者や地域住民の意見を反映し、教育行政に生かしてまいります。また、保護者や地域住民が地域に開かれた学校の教育活動に積極的に関わり、学校教育の改善充実や地域全体の教育力の向上に寄与できるよう、支援してまいります。
次に、さまざまな教育課題を抱えている地域に対する教育委員会の姿勢についてお答えします。これまでも、教育委員会として、学校の統廃合の課題に対して、統合協議会を立ち上げ十分な話し合いを確保し、計画的に行ったり、小規模校に対して対して、異学年や地域の人との交流活動や小規模校だからこそできる特色ある教育活動の推進に指導・助言をしてまいりました。また、日本語が理解できない子どもに対しては、日本語適応指導として、個別指導の機会を確保するなど、地域で抱えている様々な課題に対して、地域の特性や学校の実情に応じた方策で対応してきました。教育委員会としては、このような地域的な課題について、地域から意見を広く取り入れ、地域のコンセンサスに配慮しながら、地域のニーズや状況に応じた施策を講ずるなど、今日的な教育課題に責任を持って積極的に取り組んでまいります。
次に、教育委員が地域住民と接する機会が十分にとられていないとのご指摘でございます。この問題については、議員ご指摘のとおり、国の中央教育審議会地方教育行政部会からの提言にも述べられているところです。教育を取り巻く社会状況が変化し、教育委員会の責任と役割に対する注目が高まっております。こうした中、教育委員会が地域の実情を捉え、より地域や学校現場に根ざした課題の解決を図るためにも、教育委員自身が様々な教育活動をしている学校や教育現場を積極的に視察し、直接教師の声や地域の方のご意見に触れることが重要であると考えます。教育委員会としましては、教育委員の小・中学校訪問を行っていくなど、引き続き学校現場との交流を積極的に行っていきます。また、教育委員の幅広い見識や豊かな経験が生かされるように、学校や地域の方々と教育委員が意見や情報を交換する機会などについても検討していきたいと考えております。
次に、少人数学習指導等の充実に伴う教員の不足についてお答えします。ここ数年の間に多数の教員の世代交代が促進されますが、そのために教員が不足することはありません。しかしながら、議員ご指摘のとおり、少人数学習指導や学級編成の如何によっては、教員の不足が予想されます。教育委員会は、これまでも東京都教育委員会からの加配教員に加え、独自に区費講師の派遣を行ってきました。また、第4次実施計画において、さらに講師の増員を図ったところです。今後は、東京都からの配当教員の確保に一層努力するとともに、区費講師を含め多様な人材を活用した指導の充実を図るため、スクールスタッフ新宿による外部講師の採用等、具体的な方策について研究してまいります。
次に区独自の教員の人材育成についてお答えします。
教員一人ひとりの資質や能力の向上は、東京都のみならず、本区の重要課題として真摯に受け止めており、これまでも学校への直接指導や教育委員会主催の研修の充実を図る等の対策をしてきました。本年度より、新たに、教員の授業力向上を図ることを目的とした区独自の検討会を立ち上げる予定になっています。
主な検討内容として、
@基礎・基本が確実に定着し、子どもにとって分かる授業とはどのような授業なのか、
A魅力的で教え上手な先生とはどのような先生なのか、
B新規採用教員や2〜5年目の経験の少ない先生をどう育成していくか、
C教育環境はどうあるべきか
等を検討していきます。
その際、保護者や地域住民の代表、有識者や学校関係者の方に委員となっていただき、率直な意見を伺いながら、また、時には、子どもからも意見を聞きながら、保護者や地域住民のニーズに応えていく所存です。
最後に校長・副校長の学校運営の組織的なマネジメント能力等の職能を伸ばすための指導や人材育成についてお答えします。
これまでも、教育委員会としては、校長・副校長の職能を伸ばすため、特色ある学校づくりのための3ヵ年計画の作成や校長の経営方針に基づいた人事計画を推進し、校長や副校長の学校運営を支援してまいりました。しかし、組織的な学校運営を行うには、学校管理職がすべてを担うのではなく、すべての職員が自らの職責を自覚するとともに、組織マネジメントの発想を持ちながら能力や個性を発揮し、学校組織全体の総合力を高めることが重要だと考えています。そこで、校長への指導及び人材育成とともに、副校長や主幹に対して、使命感をもち、目標と手段を明確にし、課題解決に対してリーダーシップを発揮した総合的なマネジメント能力を高めるような研修を実施してまいります。