代表質問 桑原公平議員

 1.区政の基本方針について ・・・・・・・・・・・・・・区 長
 2.18年度予算について ・・・・・・・・・・・・・・・・ 〃
 3.公益通報者保護について ・・・・・・・・・・・・・・ 〃
 4.中小企業振興について ・・・・・・・・・・・・・・・ 〃
 5.生涯スポーツについて ・・・・・・・・・・・・・・・教育委員会


 私は、自民党区議団を代表して区長並びに教育委員会に質問いたします。何卒、誠意ある答弁をよろしくお願いいたします。
 この冬は、これまでにない厳しい寒波に襲われ、豪雪による被害が広範囲に発生し、百人を超す方達が亡くなられ、大勢の方達が負傷をされ、また多くの方たちが大変な苦労をされ、その苦労は今も続いています。被害に遭われた皆さんに改めてお見舞いを申し上げます。
 また、自然災害のみならず、社会的には建築物の耐震偽装問題やライブドアの証券取引法違反事件、東横インのホテル改造法令違反等、社会倫理に反する行為が明るみになりました。このような人の道に反する行為の続出は大変憂慮すべきことであり、その元を正さなければなりません。
 われわれ自由民主党は、昨年立党50周年を迎え、その記念党大会を11月22日に行いました。その大会で「立党五十年宣言」を行い、その宣言文の中で「我々はわが国の歴史と伝統と文化を尊び、その是をとって非を除き、道徳の高揚につとめ、国際社会の責任ある一員として積極的に活動する国家の実現を国民に約束する」と宣言しました。また同時に、新たに党の「新理念」と「新綱領」も定め、新しい憲法の制定、教育基本法の改正、我々の歴史、伝統、文化の大切なことも、その中に盛り込みました。そしてわれわれは本年からその新理念・新綱領に基づく党活動の新しい歩みを始めました。ご期待いただきたいと思います。
 わが国の経済は漸く回復への歩みを始めました。18年度の国の財政も改善の様子を呈してきました。また、都の財政も漸く財源不足の状況を脱したようであります。しかし、これも当面の回復であり、長期的にはまだまだ多くの課題を抱えています。
 われわれ新宿区は、これまで事業の見直し、無駄の排除、効率化の実施等々により健全財政を維持してきました。しかし、これからは社会情勢の激しい変化の中で基礎的自治体として、自らの考えと責任で自立的経営に当たらなければなりません。それには今まで以上に執行機関と議決機関が車の両輪の関係を強くすることだと思います。
 中山区政は今後も続くことと思いますが、本年度は区長にとって一応の区切りの年であります。したがって、18年度予算もその考えのもとに編成されたものと思います。新宿区が、これからも中山区長による区民から信頼される先進的区政運営を期待し、以下いくつかの質問をさせていただきます。

 まず最初に区政の基本方針について質問いたします。
 区長は21日の本会議で「区政の基本方針」を明らかにされました。その中で、まず新宿区政を取り巻く社会情勢や政治状況について述べられました。
 わが国が数字の上でも現実として「人口減少社会」に入ったこと、また、いわゆる団塊の世代と言われる方達の大量退職の時を数年後に迎えることで、社会構造が大きく変わることになるとして、その影響は新宿区にとっても避けられないことだと言われました。
 そして、この変化に対応するには、「まちづくり」の基本理念を安全・安心に置き、「交流」・「創造」・「潤い」をキーワードに、人々の暮らしや活動の規模に見合ったヒューマンスケールの都市を目指していくべきであると言われました。
 その上で、このような情勢下での18年度の区政運営の基本認識について、現在国において、道州制や大都市圏における広域行政について議論が進んでいること、また、都においては、広域的自治体のあり方や大都市制度のあり方について、検討がなされていること、さらに、特別区制度調査会から昨年の10月に提言された「東京における新たな自治制度を目指して」という提言にも触れた上で、今後の特別区のあり方を検討していくのに、最も重要なことは、区民の視点からの住民自治の拡充を図ることだと述べられました。
 そして、「新宿区民会議」や「地区協議会」などの場で議論を重ね合意形成を図ることが大切だとも述べられ、これらの認識に立って、将来にわたり、持続可能な都市新宿を創り上げていくことが、新宿区の新たな自治のあり方であるとおっしゃいました。そして、自治を根付かせ、住民自治と区の自治権を拡充していくために、・自治を支える仕組みを始動させること、・自治を支える担い手の支援・育成を図ること、・自治を支える権能の拡充を図ることであると言われました。
 また、将来にわたり持続可能な都市新宿を創り上げていくためには、・まちの個性を活かすこと、・まちの環境を創造していくこと、・都市にふさわしいコミュニティを創ること、・まちに新たな活力とチャレンジを呼び込むことだとも言われました。
 この区政の基本方針の表明で、「新宿区民会議」及び「地区協議会」にかける区長の思いと期待の大きさを、私は強く感じました。また、新宿区民会議からは、20年度からの新宿区政運営の基本となる新基本構想・新基本計画・新都市マスタープランに盛り込むべき事項についての提言書も出していただくとのことでもありました。
 この新宿区を取り巻く情勢の把握や対応の考え方は、私も考えを同じくするところであり、この方針で新宿区のさらなる発展が期待できると頼もしく思っております。新宿区民会議や地区協議会についても、設置目的通りの結果を出していただくことを期待しております。
 ただ、新宿区は、古い歴史と伝統を持ち、繁華街や住宅街が混在する複雑なまちでもあり、外国籍の人も含めると30万人を超える人口を有し、転入・転出の人口異動も多く、その生活状況も多種多様なものがあり、考えや意見も、これまた多種多様なものがあることと思います。したがって、協議の場で全ての考えが反映されるのか、また意見集約に困難を伴うことはないのか等、懸念がないわけでもありません。したがって、新宿区民会議や地区協議会の皆さんには、出来るだけ多くの情報を基に、身近な情報に加え、広い視野からの考えも加味しての議論が求められるのではないかと思います。よりよい協議結果を出していただくためには、職員の皆さんによる情報提供や場合によっては調整の係わりが必要になってくるのではないかと思います。そして、最終的決定には、議決機関での決定に委ねられる場合もあり得ることかと思います。

 そこで伺いたいことは、区民会議や地区協議会でよりよい意見集約がなされるために、職員の係わりをどの様に考えておられるのか、また議会との関係についてはどの様に考えておられるのかお聞きいたします。

 なお、18年度に取り組む施策としては、災害の被害を無くする、また極力少なくする施策の減災対策、アスベスト対策や子どもの安全対策など迅速・適切な対応がなされており高く評価いたします。特に、小学校入学前のすべての子どもたちが健やかに成長できるように、新宿区における幼児教育のあり方の総合的な検討がなされること、また、ニートと呼ばれる若者の自立支援の推進がなされることには大きな期待をもっております。
 今後是非、誰もが新宿に住んでよかった、と思える対策を講じていただくことをお願いしまして、つぎの質問に移らせていただきます。


 次に18年度予算について伺います。18年度予算は一般会計が 1,110億円、国民健康保険会計等3特別会計が 693億円の合計 1,803億円で、17年度に比べ 3.5%、61億円の増額となりました。特筆すべきは一般会計において、平成元年よりずっと財源不足であったのが17年ぶりにその不足が解消されたことであります。これは、これまで取り組んできた財政健全化対策に加え、経済状況の好転による税収の増加によるものだと思います。
 その予算に関する最初の質問は、予算編成の基本的な考えについてであります。予算編成は、このところ「入るを計って出るを制する」といわれているようであります。どれだけの歳入があるかを見込み、それに見合う歳出予算をたてることだと思いますが、その歳出予算は、まず人件費などの義務的経費や実施計画、行財政改革計画などの計画事業を計上し、その上で財源に余裕があればその外の事務事業を計上することになるのだと思います。しかし、これまではその余裕どころか計画事業に充当する財源にも不足をきたし、基金の取り崩しで対応しなければならない状況でした。
 それに加えて、このような苦しい財政状況の中にあって、最近では予期できない事態が生じて、その対策のための予算措置を必要とすることが多くなり、以前にも増して社会の変化への配慮が求められるようになりました。例えば、昨年の例では、小学生の登下校時の誘拐等の事件、大雨・地震の多発、アスベスト問題、耐震偽装建物等々であります。これらはすべて区で対応しなければならないものでもありませんが、中には区民の日常生活に直結するものがあり、区政としても見過ごすことのできない事柄もあります。したがって、予算編成にあたっては、当然このような社会情勢は考慮されることだと思います。中にはすでに計画化されたり、予定されている事業もあるかと思いますが、それらも何らかの変更・修正を要するものがあるのではないかとも思います。

 そこで伺います。18年度の予算編成においては、どのような事項を検討されたのか、また、検討されなかったのか。検討されたのであれば予算に計上されたもの、予算に計上されなかったものについて、いくつか例示して、その対応内容についてもご説明ください。

 この項目の第2の質問は、歳入の見積もりについてであります。
18年度の一般会計予算は、計画事業 131億円、新規事業54億円、拡充事業67億円が計上されており、対前年度に比べて 4.1%の増額予算であり、この予算内容からすると、年間を通しての必要経費は全て計上されていることと思います。しかも財政調整基金の取り崩しなしでの編成ですので、財源見合いで計上を先送りされたものもないことと思います。
そこで一般財源の今後の見込みですが、今後一般財源として見込めるものに、その額ははっきりしませんが、17年度からの繰越金があると思います。現段階で繰越金は例年通りの1億円が計上されておりますが、これまでの決算では16年度で28億円、15年度で30億円の繰越がありますので、17年度もそれに近い額が見込めるのではないかと思います。この繰越金の2分の1は財政調整基金に積み立てることになっておりますので、全額を財源に見込めるわけではありませんが、それでも可なりの額が見込めるのではないでしょうか。
また、都区財政調整交付金については、都区間で何とか決着を見たようですが、それにより交付金はもう少し見込めるのでしょうか。また、区税等については、対前年度の伸びをかなり見てあるようですので、収入見込額のほとんどが計上されているのではないかとも思いますが、どうなのでしょうか。

そこで伺いたいのは、まず、編成に当たって歳入見込みはどのようになされたのでしょうか。今後一般財源として、どの様な科目でどれ位見込めるのしょうか。また、歳出予算について、現段階で、計上すべきと考えられる事業はあるのでしょうか。ご説明ください。



 つぎに、公益通報者保護に関して質問いたします。
最近、企業や公共団体で法律や社会的道義に反する行為が続発しております。このような行為はあってはならないことで、誠に遺憾なことであります。特に、国、地方公共団体や公共的団体においては、なにおかいわんやであります。これも道徳心の欠如がなせることかと思いますが、内部通報により明るみに出ることもあり、その点ではまだいくらか救われる気もいたします。
 しかし、その通報をすることは、人並み以上の正義感と勇気を伴うことであります。ある面では自分が属する組織を裏切り、仲間を裏切る行為とも受け取られかねません。でもその不正行為が人の財産や命まで奪うことになる場合もあります。このような不正行為を出来にくくする方法が必要であります。しかし、このような不正行為は、なかなか元を絶つことは難しく、何らかの防ぐ手だてを講じなくてはなりません。それには、通報者を護ることにより、通報をし易くする方法を講じることであります。
 このことについて、国においては、公益通報者を解雇等から護り、国民の生命、身体、財産等の利益の保護にかかわる法令遵守を図り、国民の安定及び社会経済の健全な発展に資することを目的に「公益通報者保護法」を平成16年6月に成立させ、今年の4月1日から施行することになっています。できることならばこのような法律を必要としない社会こそ望ましい社会ではありますが、この法律の施行は、安心して暮らせる社会に向けての一歩前進かなとも思います。
 ところで、当新宿区としても、法の趣旨を踏まえ、「職員等の行動基準及び責務等に関する条例」と「公益保護のための通報に関する条例」を制定することとして、明日25日付けの区広報でその内容を公表し、パブリック・コメントを実施すると聞いております。職員については、服務規定等もあり、また、新宿区職員に限ってこのような法令の保護を必要とするような事態が生じようとは思いませんし、果して条例が必要なのかとも思いますが、条例があっても特段邪魔になることでもないでしょうし、条例の制定そのものにあれこれ申すことではありませんが、このような法律・条例に対しては複雑な思いもあるだけに、区長のお考えをお伺いさせていただきます。

 区長は、このような「公益通報者保護法」を必要とする社会をどのように感じておられますか。まずお伺いいたします。併せて、区条例では、公益通報者保護法よりも通報できる者や通報の対象となる事実の範囲を拡げると聞いておりますが、どういうものか具体的にお聞かせください。さらに、この条例の制定は何時ごろを考えておられるのか、その時期も併せてお示しくだい。
 
つぎに、中小企業の振興について質問します。
 わが国の経済状況も漸く拡大局面に入りました。雇用状況も好転し、消費者購買意欲も増大傾向を示すようになりました。しかし、このような経済状況も、大企業と中小企業ではその影響は若干違うようで、統計的数字が必ずしもそのまま中小企業に当てはまるとは言えないようであります。
 中小企業がわが国経済の屋台骨を背負っていることは誰しも認めるところであります。
中小企業の安定なしで、わが国の経済の安定はあり得ません。したがって、国においても、やる気と能力のある中小企業を支援するとして、つぎの4つの分野を基本に、それぞれの施策の着実な実施に全力を尽くすとしています。
 ・創業・新事業に挑戦する中小企業への支援
 ・中小企業の人材育成・活用
 ・中小企業の金融の多様化・円滑化と中小企業の再生支援
 ・商店街・中心市街地活性化
の4項目であります。
 都においても、18年度予算で東京の産業力の強化に向けて、東京に集積する中小企業の優れた技術力をさらに伸ばし、意欲ある企業の発展を支援するとともに、東京の商業を支える人材の育成を図るとして、つぎの3項目を予算に盛り込んでいます。
 ・中小企業の技術革新に対応する産業支援体制の強化
 ・産業界・学術研究機関・公共機関3者の連携による人材育成
 ・中小企業制度融資の充実
の3項目であります。
 このように国や都においても中小企業の支援に重点を置いています。
 当然、新宿区においても商工振興は重点施策の一つであることは異論のないところであります。18年度予算にも、計画事業に加えて、新規事業として産業実態調査、情報技術活用促進資金融資などが計上されております。今後もこのような支援を拡大して頂きたいものであります。
 ところで、新宿区の中小企業はどのような状況にあるのでしょうか。
 大企業の中小企業分野への進出、情報社会の進展、消費者心理の多様性と変化など経営環境の急激な変化に加え、後継者難など非常に厳しい環境での経営が強いられている状況だと思います。区としても、資金融資、経営相談、情報提供、従業員の福祉など広く支援がなされていることは承知しておりますが、これらのことについて、お聞きしたいと思います。

 新宿区の中小企業の現状と対応策はどうなのか、さらに今後の支援策について何か考えがあればそれも併せてお示しください。
 最後に、生涯スポーツについて教育委員会に質問いたします。
 スポーツは、体を動かすという人間本来の欲求に応えることであり、爽快感や達成感を感じることができ、自己責任や克己心を醸成することもでき、また、チームプレイは仲間意識を助長し他者との良好な関係形成にも役立ちます。さらには、体力の向上や、精神的なストレスの発散、生活習慣病の予防にもなり、健康で長生きできる高齢化社会の実現にも大いに役立つものであります。それには、生涯にわたりスポーツに親しむことができ、豊かなスポーツライフを送ることができる仕組みが必要であると思います。
 国では平成12年9月にスポーツ振興に関する基本的な方針である「スポーツ振興基本計画」を策定しました。この計画の中に「総合型地域スポーツクラブの全国展開」という項目があります。このスポーツクラブは、地域住民が主体的に運営するスポーツクラブで、複数の種目を用意し、地域の誰もが、年齢、興味・関心、技術・技能レベルに応じて参加できるものであり、「誰もが、いつでも、どこでも、いつまでも」スポーツを楽しめることができるという仕組みであります。
 わが新宿区でも、平成14年3月に「社会教育委員の会議」から「新宿区における総合型地域スポーツクラブ創設に向けて」という提言がなされています。この提言では、地域は日常生活圏としての地域、核となる施設は小・中学校の体育施設、指導者は体育指導委員など、組織はスポーツを愛する人・地域サークル・チーム・クラブなどの連合体とする、などとなっています。このようなスポーツクラブができると、個人の健康増進だけでなく、地域のコミュニティー形成にも役立ち、世代を越えての交流が可能になるとともに青少年の健全育成にも大いに役立つことになると思います。
 それでは、現在、新宿区においては、この総合型地域スポーツクラブはどのようになっているのでしょうか。毎年発行される「新宿区の教育」の17年版に「総合型地域スポーツ・文化クラブの育成」として、16年度の実績が初めて掲載されました。それによりますと、特別出張所管内を一つの地区として、若松・大久保地区と柏木・角筈地区の2地区は併合ですので、全部で8つの地区に分けられております。そして、その名称は、スポーツ交流推進委員会となっているようですが、その実績としては、開催数が 246回、参加者数は中学生以下が 5,743名、一般が 6,608人の計12,351人となっております。

 そこで伺いたいのは、教育委員会としては、提言をどのように受け止められ、14年度以降どのように対処してこられたのか、また、現状をどのように評価されているのか、そして今後どのように対処されようとされているのか、であります。
 よろしくお願いいたします。

 以上で私の代表質問を終わります。ご静聴有り難うございました。



答弁

(通告名)区政の基本方針について
(要旨)新宿区民会議や地区協議会と職員の関わりをどのように考えているのか

 桑原議員のご質問にお答えします。
 最初に、新宿区民会議や地区協議会と職員の関わりをどのように考えているのかとのお尋ねです。
 新宿区民会議でより良い議論を行うためには、幅の広い、的を射た、最新の情報提供は不可欠であると考えています。そのため、各部の担当職員をサポートチームとして配置し、積極的な情報提供に心がけ、区民同士が合意形成を図れるよう、全庁的に取り組んでいます。
 一方、地区協議会は、「区民の区政参画の場」と「地区課題の解決の場」という2つ役割を持ち、地区協議会委員の方々の主体性、自主性に基づくものと考えております。
 区としては、各地区協議会の中に設置された分科会等への講師派遣などを行うとともに、検討・討義内容に関する区職員からの施設報告や説明を十分行うなど、地区協議会の運営を支援して参ります。

(要旨)新宿区民会議や地区協議会と議会との関わりをどのように考えているのか

 次に、新宿区民会議や地区協議会と議会との関係についてのお尋ねです。
 新宿区民会議は、基本構想等に盛り込むための原案づくりをしていただく場と考えています。新宿区民会議から提言をいただいた後に、基本構想審議会に議会からもお入りいただきご審議いただく予定です。
 また議会には、基本構想や新基本計画を最終的に策定するに当たって、区政全体を見据えた観点から審議していただきたいと考えております。
 私は、区民参画と協働を推進することにより、区民が直接区政に関わり、区政への関心を深めていただくことは、住民自治を高めていく上で重要なことであると認識しています。一方、現在の地方自治制度の下では、住民の意思は選挙により選出された議会や長を通して、最終的に行政に反映されることになっています。こうした自治制度の基本的枠組みの中で、最終的に決定していくものと考えています。
 また、地区協議会は、区民の区政参画と地域課題の解決の場として設立し、住民自治の充実を目指すものです。
 今後は、地域住民の区政への参画を積極的に進めるために、検討課題などについては、広く地域に周知してまいります。
 その際、地区協議会の議論については、区議会にも適宜報告してまいります。

(通告名)18年度予算について
(要旨)18年度の予算編成において社会情勢を考慮し検討した事項とその検討結果・対応内容について説明されたい

 次に、平成18年度予算についてのお尋ねです。
 18年度の予算編成において社会情勢を考慮し検討した事項のうち、予算に計上したものとしては、民間建設物に対する耐震化支援、アスベスト対策、障害者自立支援法施行への対応、さらには税制改正等の影響緩和措置などが挙げられます。
 民間建設物に対する耐震化支援では、新たに耐震補強工事に対する助成を開始するほか、ブロック塀除去工事に対する助成や昭和56年以降の新耐震基準により建築されたマンション等の耐震診断経費を助成の対象に加えるとともに、マンション等の構造に係る区の相談窓口体制の強化を図っています。
 アスベスト対策については、存否確認調査結果に基づき、区有14施設の除去工事等を速やかに実施することとしています。
 また、障害者自立支援法施行への対応としては、10月施行の地域生活支援事業に係る経費を除き、障害福祉計画の策定経費や自立支援給付等に係る経費を計上しています。
 さらに、税制改正等の影響緩和措置では、住民税の定率減税縮減等により生じる主に所得の低い区民の方の負担増に対する措置として、成人健康診査やがん検診などの自己負担額の免除をはじめ、区営住宅の使用料や私立幼稚園の保護者負担などについても負担軽減を図っています。
 一方、三位一体改革に伴う国庫補助負担金一般財源化の18年度実施分や国制度の児童手当の支給対象年齢の拡大などについては、不透明な要素が多いため予算計上していませんので、今後の補正予算対応となるものです。

(要旨)
 次に、歳入見込みについてのお尋ねです。
 特別区民税は、定率減税縮減等の税制改正の影響や区民所得の伸び等から、対前年度34億円の増となりましたが、売渡本数の減傾向から特別区たばこ税が5億円の減となり、特別区税の総額では29億円、率にして、8.3%の増を見込んでいます。
 また、特別区交付金は、調整税や事業進捗等の増減から27億円、率にして12.9%の大きな伸びとなり、区税とともに景気回復の影響等を踏まえた見込みとなっています。
 そして、三位一体改革に伴う過渡的な税源委譲措置である所得譲与税が、前年度に比較して、5億円の増の10億円となるなど、18年度は、17年度に比べ、特別区税等の一般財源の増収が見込まれたことなどにより、財源不足を払拭した予算となっています。
 今後の一般財源の動向については、予定されている税制改正によれば、児童手当の拡充に対応して、特別区たばこ税と地方特例交付金の増が想定されています。
 また、17年度からの繰越金が一定程度予想されますが、今後の収入や執行状況による変動があり、現時点では、予測が難しいところです。
 繰越金については、財源調整基金への積立てと補正予算の財源としての活用を考えています。
 特別区民税や特別区交付金などの一般財源については、18年度の区民税の課税状況や国、都の税収動向などに注意を払いつつ、的確に捕捉してまいります。
 次に、歳出予算で今後計上すべきと考える事業としては、国制度の児童手当の拡充や10月に施行される障害者自立支援法の地域生活支援事業が上げられます。
 いずれも、詳細が明らかになった段階で、予算を補正し、的確な対応を実施して参りたいと考えています。

(通告名)公益通報者保護について
(要旨)「公益通報者保護法」を必要とする社会をどのように感じているか。区条例では、公益通報者保護法よりも通報できるものや通報の対象となる事実の範囲を広げると聞いているが、具体的にはどういうことか。条例の制定はいつごろを考えているか。

 次に、公益通報者保護法を必要とする社会をどのように感じているかというお尋ねです。
 公益通報者保護法の制定された背景は、国民生活の安心や安全を損なうような企業不祥事の多くが、事業者内部の関係者などからの通報を契機として、相次いで明らかになったことによるものです。これからの状況を踏まえ、通報者の保護を図り、事業者内部の関係者などが、安心して通報できる仕組みが作られました。
 このような「通報」といったかたちで、組織の健全性を維持して行くことはあまりにも、ギクシャクとした社会になるのではないかと危惧する面も確かにあります。
 しかし、すべての組織が自らを正しく律していくことができるならば良いのですが、そうでない現状では、組織の自浄作用を取り戻す一助になるものとして公益通報者保護法は、必要なシステムであると考えています。
 次に、現在検討を進めている区条例では、公益通報者保護法よりも通報できる者や通報の対象者となる事実を広げようとしていますが、その具体的な内容についてのお尋ねです。
 公益通報者保護法により公益通報できる者は、公務員を含む労働者となっていますが、条例では、その範囲を広げ「区民」も含むものとするものです。
 また、公益通報できる対象事実は、法律では、413の法律に規定されている犯罪行為や法令違反行為が生じているか、まさに生じようとしている場合ですが、条例では、その範囲を413の法律以外の法律や区の条令までも対象とするものです。
 次に、この条例の制定はいつ頃を考えているのかとのお尋ねです。
 明日、2月25日から3月27日までパブリックコメント制度により、区民の方々からご意見いただき、庁内での検討を重ねた後、第二回定例会に上程できるよう準備を進めています。

(通告名)中小企業振興について
(要旨)わが国の経済状況も拡大局面に入った。その中で、新宿区の中小企業の現状と対応策はどうなのか

 次に、中小企業振興についてお答えします。
 まず、新宿区の中小企業の現状と対応策についてのお尋ねです。東京都は、中小企業の景況を回復の動きに力強さが加わっている、と分析しています。新宿区におきましても、たとえば、区内企業の倒産件数、負債額はともにここ数年減少しております。また、区の制度融資につきましても「デフレ対策資金」が減少し、「創業資金」が堅調に推移するなど、景気回復の動きを実感できるようになっています。
 もちろん個々には、技術革新、消費行動の変化や後継者難等で厳しい状況におかれている企業もあります。これに対して区では、制度融資や商工相談の充実を行っておりますが、さらに、来年度は情報技術活用促進資金融資制度の新設や商店街にぎわい創出支援事業の拡充など区内中小企業の支援を図ってまいります。

(要旨)今後の支援策について区長の考えを問う。

 次に、今後の支援策についてのお尋ねです。
 新たな産業振興施策構築の基礎資料とするため、来年度ほぼ全業種を対象として産業実態調査を実施します。この調査は、アンケートとヒアリングとから成っておりますが、アンケートについてより実効性のある調査とするため、業種ごとの別様式とする予定です。区内事業所の現状や区への要望等を把握したいと考えております。
 そして、平成19年度にはこの産業実態調査などを踏まえ、「産業振興戦略プラン」の見直しを行い、区の産業振興に関するビジョンを明確にし、新たな産業執行施策を構築していきたいと考えております。その際には、たとえばITを始め様々な産業の集積を活かし、異種産業の連携や融合を進めるような施策、将来の産業活動を担いうる創造的な人材育成やビジターズ産業を活性化する施策も必要と考えられます。
 活力と賑わいにあふれた新宿区とするための産業振興を推進してまいります。

(通告名)生涯スポーツについて
(要旨)社会教育委員の会議の提言「新宿における総合型地域スポーツクラブ創設に向けて」をどのように受け止め、14年度以降どのように対処してきたのか。

 教育委員会への生涯スポーツについてのご質問にお答えいたします。
 まず、新宿区における総合型地域スポーツクラブ創設に関する「地域社会教育委員の会議」の提言とその対策についてです。
 「生涯スポーツ社会の実現」に向け、国では、平成12年9月に「スポーツ進行計画」を策定し、平成22年度までに各自治体に少なくとも1つは総合型地域スポーツクラブを育成することとしています。
 ご指摘の「社会教育委員の会議」の提言は、こうした目標に文化活動も加えた生涯学習・スポーツ社会を区内に実現していくための具体的な手立てが提案されているものと受け止めております。
 教育委員会では、提言に示されたように、学校を拠点とした「総合が立ち行きスポーツ・文化クラブの設立」に向けた布石事業として、平成14年度から「スポーツ交流会」を各地区で立ち上げ、平成16年度実績で区内10地区8組織でしたが、現在では区内10地区9組織において実施されています。

(要旨)生涯スポーツ社会の実現に向けた総合型地域スポーツ・文化クラブの育成の現状についてどのように評価しているか

 次にこのような現状に対する評価についてお答えします。
 国などが提唱する総合型地域スポーツクラブは、100年以上の歴史を刻んだヨーロッパ型のクラブに倣っているため、これを実現させるには長期的視野をもって取り組む必要があると考えております。
 したがって、教育委員会といたしましては、将来に渡って豊かな生涯学習・スポーツ環境を残していくための「仕掛け」「仕組み」づくりが不可欠であると考え、学校を拠点とした地域のスポーツ・文化活動の基盤強化に取り組んでおり、その点では着実に進めていると考えております。

(要旨)総合型地域スポーツ・文化クラブ創設に向けた今後の対処について

 次に、今後の取り組みについてお答えいたします。
 短期的な取り組みとしては18年度から19年度にかけて、学校を拠点として活動している「スポーツ交流会」「小学校校庭開放」「子どもの居場所づくり」等の類似事業の総合や学校施設開放運営委員会等の既存組織・団体の連携・融合を進め、地域の貴重な資源である学校を新たに学習・スポーツニーズにも対応できるようにするための仕組みを構築したいと考えております。
 また、このような取り組みと並行して、学校を拠点とした総合型地域スポーツ・文化クラブが地域の町会や育成会等の自治組織や各種団体とも連携・協力体制を築き、スポーツ・文化活動を通じて地域のコミュニティーの活性化や地域の教育力・自治能力を育む場となるよう中長期的な視点をもって関係組織に働きかけてまいります。
 これについては、モデル地区を選出し、平成19年度までに実現を図ってまいります。