18 年第4回定例会 一般質問 吉住議員
私は、神田川沿いの遊歩道について区長に質問いたします。
区内を流れる神田川沿いには大変長い遊歩道が整備され、部分的には公園も整備されて
います。朝昼晩と多くの人がさまざまな時間帯に散歩や日向ぼっこ、ウォーキングと大い
に活用されています。神田川上水公園では飼い主のいないネコに係わる事業をはじめ、犬
の散歩も解禁すると同時に、住民がボランティアで犬の糞拾いをするなど一年を通じて管
理に住民の参加も多い公園であり、遊歩道となっています。
しかしながら、余りにも総延長が長いので大きな幹線道路を横断しなければならず、不
便な場所もあります。具体的に申しますと、北新宿2丁目と3丁目の間を大久保通りが抜
けていますが、遊歩道の周辺に別な交差点が存在し、横断歩道があるためか、遊歩道をつ
なぐ結節点に横断歩道が設置されていません。そのため多くの人が斜め横断をして危険な
状態が続いています。健康を守るためのウォーキングをしながら、交通法規を破り、下手
をすれば交通事故に遭ってしまう危険性をもったことを多くの人が知りながら斜め横断を
しています。
・そこで、遊歩道の安全性と利便性を高めるために、遊歩道の結節点に新しく横断歩道
を設置するよう警察と協議をしてはいかがでしょうか。ルールを守らない人間が悪いと言
ってしまえばその通りですが、現場を実際に歩いてみますと、ウォーキングの最中にわざ
わざ信号のところに行くために50メートルから60メートルも迂回し、再び50〜60メートル
戻ってから続きを歩くということは普通では考えられないことです。現地を調査して今後
の対応を検討していただきたいと思います。
・また、遊歩道の管理には公園サポーターや有志の方々が参加していると思いますが、
相互の協力関係などはどのようになされているのでしょうか?。例えば、花に関するサポ
ートをしている人同士の間でバランスの崩れた植栽になってしまったという事例があると
聞いております。区の担当者からは、事前に顔合わせといいますか、打合せ会のようなも
のを開こうという提案があったようですが、「わざわざ改めてというムード」もあり、結
局開かれなかったと聞いております。現在さまざま立場の人が神田上水公園にかかわって
いる中で全体的であれ、部分的であれ意見交換の状況経過を見つつ、必要に応じて設けて
はと思いますが、いかがでしょうか。
河川に面した地域では多くの地域で水害に見舞われました。近年では河川改修が進み大
きな被害は出ていない地域もありますが、それでも集中豪雨が頻発している今日、改修工
事では十分でない場合もあると思われます。
・以前に災害にあった場所を選定し、遊歩道にかつての水害や川岸の状況を説明した表
示板を設置し、日頃から自分自身で水害に対応する備えをするよう啓発をしてはいかがか
と思います。
また、水害の啓発のみでは堅苦しくなるかもしれませんので、かつての神田川周辺の様
子や地域の歴史を伝える表示板を設置することは出来ないか?昔の新宿を知っている人々
が元気なうちに歴史博物館で話を聞き、土木と協力して進めることは出来ないものでしょ
うか。かつての川の流れは、現在の形とは異なり、蛇行していたため、現在では新宿区の
場所がかつては中野区の区域であったことや、以前の公園に設置されていた井戸が事情に
より廃止になり、ただの石柱のようになっていることなど時間の経過と共に忘れ去られて
いくこともあります。
以上3点について、お尋ねして私の一般質問を終わります。ご静聴ありがとうございま
した。
答弁趣旨
吉住議員のご質問にお答えします。
まず、神田川沿い遊歩道と大久保通りとの交差部に横断歩道を設置してはとのお尋ねです。
この遊歩道は、みどり溢れる安全な歩行空間として、広く区民に利用されていますが、大久保
通りの横断歩道は、交差部から約60メートル東側に設置されており、遊歩道の延長上に横断
できない状況となっていることは認識しています。
新たな横断歩道の設置は、大久保通りの交通への影響が考えられる一方で、遊歩道の安全性
や利便性を高めることにもなりますので、総合的な観点から所管している警視庁と協議を行って
いきます。
次に公園サポーターや有志の方々の相互協力についてです。
現在、神田上水公園では、公園サポーターとして2つの団体が活動されており、それ以外にも
自発的に草花の管理をされている方がいます。さらに、近隣の小学校の児童も参加して、神田川の
護岸緑化などの活動も行っています。
区としては今後、サポーター活動への参加を呼びかけるとともに、地域や学校とも連携しながら、
意見交換や協働の場を設けることなどによって、より親しまれる公園となるよう努めていきます。
次に水害への啓発や川の様子などを伝える表示板についてです。
既に神田川沿いでは、川に生息する魚類や植物の案内板とともに、橋名の由来の説明板なども
設置しております。本年度は、歩くための目安となる距離標の設置も予定しています。
また「まちの記憶」や防災意識を、区民と共有することは意義のあることであり、今後は、川辺の
状況など地域の歴史を振り返り、区民の防災意識の啓発が図れるような表示についても、検討して
いきます。
一般質問 区有財産の有効活用と歌舞伎町ルネッサンス 平成18年11月30日
自民党 下村治生
自民党新宿区議団の下村はるおです。区有財産の有効活用と歌舞伎町ルネッ
サンスについて区長に質問いたします。どうぞ誠意あるご答弁をお願いいたし
ます。
歌舞伎町ルネッサンスもおかげさまで第4回推進協議会が先月十月二十三日
に開催されました。中山区長が会長として歌舞伎町ルネッサンスに取り組まれ、
大きなリーダーシップを発揮されていること、さらに区庁舎もこの歌舞伎町に
あり、新宿区もまさに街の重要な構成員の一人であるという中山区長の思いは、
共にこれを進める住民、事業者にとっても大変心強いことです。
歌舞伎町ルネッサンスの基本の一つは違法性風俗や暴力団などの排除を単に
取り締まりを強化し、治安の不安を取り除き来街者を増加させるばかりでなく、
新たなまちの担い手を積極的に誘致することによって、従来歌舞伎町に来なか
った人たち、お客様やさらには住民をも新たに呼び、違法性風俗や暴力団が再
び歌舞伎町に戻れないようにすること、これがこのルネッサンスのカナメであ
ると思います。
女性誌の「HANAKO」の新宿特集、十月二十六日号に歌舞伎町に住んで
いるミュージシャン兼文筆家の菊地成孔(なるよし)氏のインタビュー記事が
掲載されていました。
ちょっと横道にそれてしまいますが、せっかくですので内容を紹介します。
平成十六年に本の執筆の仕事で歌舞伎町のホテルに缶詰になって、夜中ブラ
ブラと近くを散歩していたら、すごく楽しかったのがきっかけで、仕事場を借
り、ついには職安通りに面するマンションに住んでいる、ということです。
さらに原文を引用しますが、「普通はあんなキラキラしたところに住んだら
落ち着かないと思うけど、僕にとっては懐かしい場所。それ以前から「PIT
INN」に定期的に出演していましたし…」途中を省略しますが「…買い物は
伊勢丹で、本は紀伊国屋。新宿はストリート一本隔てるとカルチャーも人種も
変わっちゃうようなところが七十年代のニューヨークにすごく似てると思う。
大久保通りから新宿通りまで、それぞれ違ったエネルギーがあるし、西はモダ
ンなホテルがあって、東には花園神社や歌舞伎町がある。そういうところをウ
ロウロするのが好きなんです。」と語っています。
私はこの記事を読みながら、以下三つのことを改めて感じました。先ほどの
繰り返しになりますが、まず第一にこれまで歌舞伎町を訪れたことのない新規
の来街者をこの街に呼び込むこと、住んでもらうことが大切であるという点で
す。
第二に歌舞伎町ルネッサンスは一つの地域の話ではなく、広く駅周辺や大久
保・百人町地域まで巻き込んだ面の広がりを持つ施策でなければならない、こ
れらの地域の活動、施策とも連動していかなければならないという点です。
そして最後に、歌舞伎町ルネッサンスは新宿の街全体の安全に対するイメー
ジにも大きな影響を与えることになるという点です。
《ハード面での進展》
そのような中、先日の第4回推進協議会の中での出席者の発言などからハー
ド面の再開発計画もシネシティ広場を中心に民間主導で始まっていることをひ
しひしと感じることができました。
《ソフト面での進展》
そこでソフト面での進展を図るという観点から、区有財産の有効活用と歌舞
伎町ルネッサンスについて提案、質問したいと思います。
あたらしい街の担い手として文化関連、特に大衆文化の担い手を誘致するこ
と、区長がしばしば発言されていらっしゃいますように、歌舞伎町のDNAで
ある大衆文化の発信地として歌舞伎町を再生することが次の施策として重要と
なってくると思います。
大衆文化といっても実に幅広い言葉で、意味するものを以下思いつくままに
並べて見ます。
まず第一に、演劇文化=大劇場からテント劇場、歌舞伎から大衆演劇、落語、
漫才まで、第二に、映像文化=映画館、DVDやビデオショップ、画廊やギャ
ラリー、漫画やアニメ関連産業まで、第三に、音楽関連=音楽ホールからライ
ブハウス、楽器、レコード・CDショップまで、そして最後に、ここにいらっ
しゃる方々が毎晩のように親しんでいらっしゃるカラオケ、飲み屋文化=クラ
ブから居酒屋までであります。
このように大衆文化とは実に幅広い概念ですが、新宿駅周辺にはたくさんの
文化施設や文化関連のお店が他区、例えば渋谷に負けないくらい集積していま
す。
歌舞伎町でも、演劇では現在上演中のWE WILL ROCK YOUや
今年の五月に上演された歌舞伎町の先駆者、鈴木喜兵衛氏をモチーフにした演
劇「夢 歌舞伎町物語」などが行われ、まずは民間の自主的な展開に期待した
いと思います。
一方、劇場街の中心に位置するシネシティ広場はおかげさまで以前から比べ
ると格段に利用しやすくなりました。
先日の石黒望(のぞみ)のファッションショーなど、これまで歌舞伎町では
考えられなかったようなイベントが開催され、新聞等でも大きく取り上げられ
ました。
そのような中、シネシティ広場ばかりでなく公共空間を使った更なる試み
が求められていると考えます。具体的には旧四谷第五小の活用など新たに考え
ていくべきであると思います。
先日のルネッサンス推進協議会の中でも町田靖之(のぶゆき)商店街振興組
合理事長が街の声として、旧四谷第五小校舎の利用について言及されておりま
した。
隣接するゴールデン街は独特な飲み屋文化を、また花園神社は劇団唐(から)
組によるテント劇場などこれも独自にアングラ文化を発信してきた場所であり
ます。先駆的な実績があり、すでに有名なエリアであります。今年の6月、ゴ
ールデン街にある劇場で学生映画祭も開催されました。
新宿としても教育施設を転用し、街おこし、新宿区の文化振興に役立ててい
る例もあります。西新宿の旧淀橋第三小学校での芸能実演家団体協議会、すな
わち芸団協の例です。
ニューヨークタイムズスクエアでのディズニー劇場の誘致をきっかけにした
「ポルノの街から文化とファミリーの街への積極的な誘導」はつとに有名です
が、先ほどの大衆文化の中からまさにキーとなるような組織、団体や企業を、
特に文化を消費するばかりでなく、文化を生産する拠点、担い手として誘致す
ることが大切です。
旧四谷第五小の現状を見ると、区の放置自転車、各部の書類倉庫や生活福祉
課の会議室などに使用される一方、建築後七十年以上経過し、旧校舎部分は消
防署からの指導を受けており、また、耐震補強しなければならないと聞いてお
ります。
《質問1》
そこで第一の質問は旧四谷第五小の現状について新宿区としてどのように考
えているか、お尋ねいたします。
《質問2》
第二の質問ですが、旧四谷第五小の今後の活用について、芸団協の事例のよ
うに新宿区の様々な文化事業や歌舞伎町の活性化に積極的に協力するという公
共貢献のもと、新たな大衆文化の担い手に一定期間の貸し出しが出来るのでは
ないかと考えますが、新宿区のお考えをお聞かせください。
新宿駅を中心として西側には芸団協があり、東側の新たな文化拠点として旧
四谷第五小を活用してはいかがでしょうか。
《質問3》
第三の質問ですが、旧四谷第五小内の第二分庁舎の一階は生活福祉課など大
所帯で大変手狭であり、職員の方からも執務環境が厳しいと聞いております。
今後どのように対応していくのか、お考えがあればお聞かせください。
以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございます。
答弁要旨
下村議員のご質問にお答えいたします。
初めに、旧四谷第五小学校の現状についてのお尋ねです。
現在、旧四谷第五小学校の校舎部分については、学校用途のまま、一時的に
会議室や書庫として利用しています。
校舎の利用について、事務所への転用も検討されるところですが、今後、こ
の部分を用途変更し、事務所棟として使うことになれば、消防法上の課題とし
て防火壁の設置や、耐震補強工事に数億円の経費がかかるなど、様々な課題が
あります。
次に、旧四谷第五小学校の今後の活用について、区の文化事業や歌舞伎町の
活性化に資する団体・事業者に一定期間、貸し出しできないかとのお尋ねです。
旧四谷第五小学校につきましては、従前より地元の方々などから歌舞伎町地
域の活性化のために活用できないかとのご要望をいただいているほか、ご指摘
のとおり、10月23日に開催された、第4回歌舞伎町ルネッサンス推進協議
会の場においても、地元委員の方から地域活性化のために有効活用してほしい
とのご要望が出ています。
このような状況を踏まえて区といたしましても旧四谷第五小学校につきまし
ては、様々な課題を解決することができ、また、歌舞伎町ルネッサンスをはじ
めとする地域の活性化に寄与できる方策について早急に検討して行きたいと考
えております。
次に第二分庁舎についてのお尋ねですが、第二分庁舎には生活保護課をはじ
め、営業課、衛生課、予防課、社会福祉協議会などが入っています。
とりわけ生活福祉課は、第二分庁舎に移転した当時の職員数よりも3割近く
増えており、今後も職員数が増加することが考えられます。また職員からも、
大変職務環境が厳しいとの声を聞いているところです。
これらのことを踏まえ、来年度に向けて、第二分庁舎全体の配置換えについ
て、検討して行く必要があると考えています。